言語聴覚士国家試験対策 要点整理05
ミニレクチャー 言語発達障害002「前言語期における相互性の獲得」

┏きょうのポイント━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ 8ヶ月、相互性が獲得されて「showing」。 つづいて「giving」10ヶ月。     ┃
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前回とりあげた前言語期の「要求伝達行為」に対する言葉として「相互伝達行為」が
あります。他者とかかわること自体が目的の伝達行為のことです。今回はこれを整理
しましょう。
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◆1歳までの相互伝達行為の発達を4段階に分けると、
1.働きかけへの応答 0〜3ヶ月
2.自発的働きかけの発生 4〜6ヶ月
3.相互性の獲得 7〜10ヶ月(9.5ヶ月):バイバイの動作に応じる
4.手渡し行動(giving)の成立 10ヶ月(9.5ヶ月)12ヶ月:持っている物を渡す

◆上記の4段階を特徴づける行動があります。アイコンタクト(eye to eye contact)、共同注視(共同注意:joint attention)、ショウイング(showing)、ギビィング(giving)です。
各段階に対応させて整理すると、
1.働きかけへの応答 0〜3ヶ月────────────アイコンタクト
2.自発的働きかけの発生 4〜6ヶ月──────────共同注視
3.相互性の獲得 7〜10ヶ月(9.5ヶ月)────────ショウイング
4.手渡し行動(giving)の成立 10ヶ月(9.5ヶ月)───ギビィング

◆この4段階で「人に向かうことを目的化した行為」が明確に出現してくるのは、7〜10ヶ月(9.5ヶ月)の相互性獲得の段階です。この時期には、バイバイの動作に応じて手を振ったり(簡単な動作模倣)、ボールを渡して「ちょうだい」といって手を出すと、右手にボールを握ったまま左手を出し大人の手を握ったり、食べていたリンゴを母親の口に入れるなどの行動が観察されます。

◆つまり、この段階では、「直接渡そうとする」、「他者に見せる、提示する(showing)」といった行為が始まります。この時期を経て、次のしっかりとした動作的やりとりであるギビィング(giving)が、指さしのみられる10ヶ月頃にみられるようになります。

【国試の関連問題】第6回専門 問題35 ────────────────────────
前言語期の幼児で言語獲得能力の高さを示す指標はどれか。
a.ポインティング
b.ショウイング
c.道具の使用
d.喃語の出現
e.文字への興味
1.a、b、c  2.a、b、e  3.a、d、e  4.b、c、d  5.
c、d、e
解答:1

参考─────────────────────────────────────────
長崎勤、小野里美帆 共著「コミュニケーションの発達と指導プログラム」(日本文
化科学社)
小山正 編「ことばが育つ条件」(培風館)


 

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