言語聴覚士国家試験対策 要点整理04
ミニレクチャー 言語発達障害001「前言語期の要求伝達」
 
┏きょうのポイント━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃ 「手段−目的関係」8ヶ月、「指さし」10ヶ月。 ついでに「リーチング」5ヶ月! ┃
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要求行動の例
(場面:子どもが椅子に座っており少し離れたテーブルにバナナがある。母親が近くにいる。)
A:バナナに手を伸ばして「アーアー」
B:バナナに手を伸ばして母親を見て「アーアー」
C:バナナを指さして母親を見て「アーアー」
D:母親を見て「バナナ」

上記A〜Dの伝達行為のおおよその月齢が言えますか?
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1歳までの要求伝達行為の発達を4段階に分けると、
1.生理的欲求 0〜3ヶ月 (泣き“アーオナカガスイタ”)
2.伝達対象物の明確化 4〜5ヶ月(対象物に手を伸ばす)
3.伝達相手の明確化 6〜8ヶ月(母親を注視し手を伸ばす(+発声))
4.伝達行為の間接化 9〜12ヶ月(指さし+母親注視+発声)

これを覚えられないことはないけど、結構たいへん・・・。
そこで、「きょうのポイント」を参照しましょう。
A〜Dで「手段−目的関係」がみられる、つまり「物(目的)を得るために人(手段)に依頼する」の関係がみられるのはD、C、B。
Dは、ことばでの要求なので1歳代。Cは、指さしの使用であるから10ヶ月前後、Bは、「手段−目的関係」の理解はあるが指さしには至らない8ヶ月前後・・となります。Aでは「手段−目的関係」は理解できておらず、物に手を伸ばしてつかむことができる(リーチング)段階の伝達行為で5ヶ月前後ということになります。
 
【国試の関連問題】第1回専門 問題35 ────────────────────────
前言語期の言語発達評価としで情報量が少ないのはどれか。
1.指先で小さい物をつまむ。
2.指差しをする。
3.視線と発声とで要求を伝える。
4.積木を車に見立てて動かす。
5.バイバイの動作をする。
解答:4(or1)
3は「手」がどうなっているのかあえて(?)書かれておらず、意地悪な選択肢です。どういう場面かイメージできなくて一瞬「??」となってしまいますが、視線の対象が「物」「人」いずれにせよ、「手段−目的関係」を理解する前後の段階で、前言語期の行動ということがわかりますね。
正解肢は4なのでしょうが、「見立て」は2歳前後からみられる行動です。問題文の「前言語期の言語発達評価として情報量が少ないのはどれか。」に対して、この選択肢を選ばせるのはいかがかと・・・(4を「論外」とするなら正解肢は1)。



参考
長崎勤、小野里美帆 共著「コミュニケーションの発達と指導プログラム」(日本文化科学社)
飯高京子、若葉陽子、長崎勤 編集「ことばの発達とその指導」(学苑社)

 

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